個人で持つか、法人で持つか?日本で収益不動産を保有する形は大きく2つ——個人保有と法人(会社)保有です。税率・経費・損失の繰越・承継、そして経営管理ビザとの相性まで変わるため、規模と目的で選びます。
個人保有と法人保有 ― 何が違う?
| 項目 | 個人保有 | 法人保有(合同・株式会社) |
|---|---|---|
| 所得への課税 | 所得税(累進5〜45%)+住民税 | 法人税(中小は所得800万円まで軽減15%・超過23.2%/実効税率は地方税込み約30%台前半が目安) |
| 売却益 | 譲渡所得税(長期 約20.315%) | 法人の所得として法人税 |
| 設立・維持コスト | 不要 | 設立費用(合同会社 約6万円〜/株式会社 約15万円〜)+法人住民税の均等割(赤字でも年約7万円〜) |
| 経費の範囲 | 限定的 | 役員報酬など幅広い経費が可能 |
| 損失の繰越 | 最大3年(青色申告) | 最大10年(欠損金) |
| 承継・相続 | 不動産そのものを相続(相続税) | 株式を相続・贈与(分割・評価がしやすい場合) |
| 経営管理ビザ | 直接は不可 | 会社が前提=ビザの器になり得る |
※税率・控除・コストは目安で、改定や個別事情で変わります。最終的な税額・有利不利は税理士・国税庁にご確認ください。
個人保有が向くケース
- 自宅、または小規模な1〜数戸の賃貸併用など、所得が大きくない。
- 設立・申告の手間やコストを避けたい。
- 当面は売却・ビザ取得の予定がない。
法人保有が向くケース
- 賃貸・宿泊を一定規模で事業として運営し、所得が大きい。
- 役員報酬・経費・損失繰越(10年)を活用して課税を平準化したい。
- 株式の形で家族へ承継したい。
- 経営管理ビザを目指す——会社の設立が前提になるため、法人保有と親和性が高い。
経営管理ビザを目指すなら法人
経営管理ビザ(在留資格「経営・管理」)は会社を設立し事業を経営・管理する人のための資格です。したがって、ビザを視野に入れる海外オーナーは法人で収益不動産を保有・運営するのが自然です。ただし「物件を買えばビザが取れる」わけではありません——詳しくは経営管理ビザと不動産をご覧ください。
海外オーナーの実務
- 法人設立・事業所——合同会社/株式会社の設立と、独立した事業所の確保。
- 納税管理人——非居住者は納税手続きを代理する納税管理人を税務署に届出。
- 専門家連携——税理士(税務・出口戦略)・司法書士(登記)・行政書士(ビザ)。
- 遠隔の建築——来日せずに進める遠隔の施工管理。
東和建設の役割と、よくある誤解
保有形態・税務・ビザは税理士・行政書士の領域です。当社は建築会社として、その器となる収益不動産(賃貸・ホテル等)の設計・施工を担い、信頼できる専門家と連携してプロジェクトを進めます。
| ありがちな誤解 | 正しい理解・対策 |
|---|---|
| 「法人化すれば必ず得」 | 設立・維持コストや均等割があり、規模・所得しだい |
| 「個人でもビザは取れる」 | 経営管理ビザは会社設立が前提。個人保有では不可 |
| 「法人なら税金が一律で安い」 | 中小の軽減税率や実効税率は所得で変動。試算が必要 |
| 「あとから簡単に法人へ移せる」 | 個人→法人移転には登記・譲渡などコストが生じる |
| 「建築会社がビザも手配」 | 建築は当社、ビザ・税務は行政書士・税理士と分担 |
個人か法人かに唯一の正解はなく、規模・所得・出口(売却)・承継・ビザの有無で変わります。本記事は一般的な情報提供です。最適な保有形態と税額は税理士・行政書士にご相談ください。器となる建物の計画・概算は無料でご相談いただけます。
英語・中国語などオンラインでご相談いただけます。
オンライン相談を予約